仮想通貨におけるアービトラージ取引とは?

 

仮想通貨と株はどちらも投機的な目的で投資対象になりますが、仮想通貨と株では仕組みが異なります。また株はどこの証券会社でも株の価格は同じですが、仮想通貨は取引所によって価格が異なります。そこで仮想通貨のアービトラージ取引について基本から説明します。

 

「アービトラージ(裁定取引)とは?」

アービトラージとは、同一の価値を持つ商品の一時的な価格差(歪み)が生じた際に、割高なほうを売り、割安なほうを買い、その後、両者の価格差が縮小した時点でそれぞれの反対売買を行うことで利益を獲得しようとする取引のこと。(SMBC日興證券サイトから参照)

 

裁定取引は主に機関投資家が大きな資金でサヤ抜き(価格や値段の利率の差額で儲ける)を狙う手法として使われます。額が大きければ1つの取引で市場に影響を与えます。これが株式市場では適正な価格形成に役立っていると言われています。

 

要は差額で利率を上げるわけですが、仮想通貨の場合取引所ごとに通貨の価格が異なるのが特徴です。また仮想通貨の販売所ではそれぞれスプレッド手数料があり、販売所によって手数料が異なるために通貨の価格が異なります。

 

この価格の違いを利用して通貨を売買することで、株式で言うところの裁定取引を行います。また仮想通貨取引所では取引所間で通貨を送金することができます。これも株式証券にはない特徴です。

 

「仮想通貨取引所の価格差を狙うアービトラージ」

上記でも言いましたが、仮想通貨で特徴的なのは、同じ銘柄の仮想通貨をいくつもの取引所から購入でき、それを取引所間で送金ができる点です。またそれぞれ取引所ごと価格が異なります。

 

仮想通貨の世界では基本的に現物取引というトレード形式が主です。海外の取引所は基本的に現物取引ですが、日本には取引所だけでなく販売所もあります。販売所とはユーザーと通貨を取引するのではなく、直接、通貨を売っている販売所から購入するところです。

 

したがってA取引所で仮想通貨を買い、B取引所の方が高く売れそうなら仮想通貨を移動してそこで売ることも可能です。しかし、送金手数料をかけてまで、B取引所にわざわざ送金して売却する理由があるのか、と思われるかもしれません。

 

仮想通貨を購入しようと考えた時、いくつかの取引所の価格を比較して、一番価格が安い取引所からお得に購入したいと考えます。そして仮想通貨は取引所間を送金でくるので、売る時はいくつかの取引所の価格を比較し、A 取引所よりC取引所が高値をつけていたとします。

 

となるとA取引所で売るよりC取引所で売った方が、購入時の価格からより大きな利益を出しやすくなります。他の取引所に送金する手間があるので、少額ではなく大きな額で利益をローリスクで出すことが可能な取引です。

「ビットコインにおける相場の確認について」

相場の確認は「BITCOIN相場in日本」というサイトで確認ができます。または海外の取引所も一緒に確認したい場合は、「CoinMaketCap」なら価格とマーケットがランキング順で表示されます。

 

コインマーケットカップなら、例えばビットコインを選び「Markets」→「Price」を選ぶことで価格が高い順と安い順で表示することができます。まずはどこが一番高いのか、安いのかを確認しましょう。

 

日本国内の相場を確認した場合、2018年6月20日現在はQUOINEXで728,030円の買値が一番安く、ビットバンクで730,532円で売値が最も高くなっています。

 

また海外ツールですが「COINIGYのArbMatrix」は取引所の価格差をひと画面でチェックできるように作られています。15ドル〜の有料サービスなのでフリーソフトとは違いそれだけの優秀さがあります。

 

同じく海外サイトの「cryptowatch」は20社以上の取引所のレートを確認できます。

 

 

「仮想通貨におけるアービトラージの例」

上記の相場を使ってアービトラージを行なったとします。

 

QUOINEXで1BTC購入:728,030円

ビットバンクで1BTC売却;730,532円

 

差額を計算すると、2,502円となります。つまり他の価格が高い取引所に送金してそこで売却することで、価格が上がるのを待たなくても、ローリスクで2,502円の利益を発生させることが可能です。

 

購入する額が大きけらば大きいほど、差額が大きくなります。またもっと安い海外の取引所を利用することでさらに大きな差額になる仕組みです。また時間を待たずにすぐに売却でき、チャートの分析に時間をかける必要がないメリットがありますが、デメリットもあります。

 

「アービトラージのデメリットについて」

上記を見ると安い取引所で購入し、最も高い取引所で売却することで利益が発生するので、一見するとリスクが内容に感じますが、デメリットもあります。

 

取引所の差額を利用しているので、大きく利益を出すならできるだけ最初に大きく購入することになるので、初期投資が必要になります。少額購入になると、送金手数料や出金手数料などであまり儲けが出ない場合があります。

 

大きく賭けられないユーザーには不向きになります。投資額が少ない場合はアービトラージではなく、レバレッジ取引の方が少額の投資金でも何倍も大きく賭けることができます。

 

チャートはあまり見る必要はありませんが、いくつもの取引所を常に確認する必要があります。また他の取引所に送信している間に価格が変わる可能性があります。こういったケースがアービトラージでは不利になる可能性があります。

 

「いくつかの取引所に登録する」

アービトラージ取引を行うには取引所にいくつか登録する必要があります。最低でも2箇所ですが、その2箇所だけの場合、効率のよく差額を発生させることは難しいです。登録する取引所の数=差額を生み出すチャンスにもなります。

 

最初のうちは日本国内の取引所や、日本語対応している海外の取引所での登録がおすすめです。登録はどこでも無料なのでアービトラージを行うのであれば、できるだけ多くの取引所に登録をしておくのがベストです。

 

国内であれば

・ビットフライヤー(販売所に特化)

・GMOコイン(販売所に特化)

・ザイフ(取引所)

・ビットバンク(取引所)

・QUOINEX(取引所)

日本の取引所に登録をしたらまずは先に日本円を入金しておきましょう。入金には反映に少し時間がかかる場合もあるので、事前に入金しておくと安心です。

 

海外なら(基本的に全部取引所)

・Binance(日本人ユーザーに人気)

・Kraken(日本語対応)

・Bitfinex

 

「仮想通貨のアービトラージについてのまとめ」

アービトラージ取引はチャートの確認は必要ありませんが、取引所をいくつか登録しそれぞれの価格をチェックする必要があります。また取引所の価格差で大きな利益を出すためには、投資金がある程度必要になりますが、ローリスクではあるので始めやすいとも言えます。効率よく利益を発生させるためには取引所の価格差を一気に確認できるツールなどを使うことをおすすめします。