不正送金を解決するために生まれたハードフォークですが、それに反発する人々の手によって、新たに「イーサリアムクラシック(=Ethereum classic)」が誕生しました。2つのイーサリアムは影響し合いながら存続しています。

360万ETHが被害に遭ったDAO事件

イーサリアムの分身ともいえるイーサリアムクラシックは、世界的にもイーサリアムに次ぐ知名度の高さを有しています。

イーサリアムクラシックは、元はイーサリアムから派生したものです。誕生の経緯もイーサリアムと密接に関係しています。

イーサリアムクラシック誕生を知るには、DAO事件は外せない要素でしょう。

DAO事件とは仮想通貨による投資を目的としたTHE DAOに端を発した事件で、THE DAOがハッキングされたことによって、360万ETHが被害に遭った大事件です。

THE DAOの脆弱性を突いて行われたこの事件の衝撃は深く、イーサリアムもまた対策としてハードフォークという手法を用いました。

 

ハードフォークを行わない「クラシック」

ビットコインでも、ビットコインゴールドやキャッシュ、ダイヤモンドなどの仮想通貨がハードフォークにより生まれています。

そのイーサリアムハードフォークにより不正送金を解決しました。しかし一方で、この手法は運営が仮想通貨の価値を自由に操れてしまうのではないかという疑念を生むことにもなり、結果として強い反発を巻き起こしましたる。

DAO事件の余波としてハードフォークがさまざまにかたちを変えて行われ、イーサリアムの不正送金は解決へと導かれています。

そして、ハードフォークに反対する人々は新たなる仮想通貨としてイーサリアムクラシックを生みだしました。

イーサリアムクラシックの大きな特徴は、不正なハッキングがないよう、従来のイーサリアムに比べてセキュリティ性が高く、ハードフォークされないところでしょう。

イーサリアムから誕生したイーサリアムクラシックは、問題であった不正送金などの被害や混乱を未然に防止し、ハードフォークによる操作も行わない仮装通貨としての地位を築いていきました。

単位はETCとされ、仮想通貨ランキングのなかでも高い時価総額を維持しています。

 

性質を同じくする2つのイーサリアム

イーサリアムとイーサリアムクラシックは誕生の経緯からみても、元をたどれば同一のものであるが故に、基本的な機能などに大きな差異はありません。

ですが、他の仮想通貨と比較して特徴的なのは、イーサリアムクラシックの誕生時、イーサリアムをもっていた人はイーサリアムクラシックをも同時に手に入れることができたという点です。

このため新しい通貨であるにも関わらず、誕生した瞬間から多くの人が保有しているという事態になり、大手の取引所でも取引が行われることとなりました。

また、現在でもイーサリアムクラシックとイーサリアムは似た特徴であるがゆえに互いに影響し合い、価格の上下にも影響し合っています。

そもそもは同一のものであり、セキュリティ面などの強化は行われたものの決定的な差異をもたない以上、イーサリアムクラシックは今後も派生元であるイーサリアムと影響し合う関係が続くといえるでしょう。

日本国内での取り扱いはまだ少なく、今後に期待することになります。